惣流さんの身体中にある「虫刺され」の痕。
それなのに、それなのに、 「ろくに何も憶えてないなんてあんまりだ~~~!!!」 僕は思わず叫んだ。
忘れていた感触が、よみがえってくる | 」 「だけど、アスカのことは、了解しました |
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』 シンジは、そう思うことにした | 「悪い、出てよ」 洗い物で手の離せないシンジが頼んだ |
」 「それじゃ | なにかあったの?」 アスカ「だから、平気だってば |
我々の息子が、自分の意中の女の子に思いを告げ、これから添い遂げようとしているぞ | 「ちょっと、なに寝てんのよ!」 「ごめん |
身支度も終わり、後は式場へ出かけるばかりの態勢になった三人 | 」 「でも、あたしを呼び戻したのはシンジなんだから、責任とってよね |
」 彼女のブルーアイは真ん丸に見開かれた | 」 惣流さんはしっかりと胸のワイシャツををかき寄せると、僕の方をむいてひなげしのように真っ赤になった |
』 少女、もとい、少し大人になった少女は隣に眠る少年を起こさないように、 再び毛布にもぐりこんだ | 「ねえ」 シンジは左腕をアスカの枕にしながら、その左手でアスカの髪をいじっていた |
一見、あまり仲が良さそうには思えないふたりの日常 | まあ、あのバカのことで気をもんだりすることはあるけど・・・ あんなに苦しくなったりはしないわ |
相談したくなったら、連絡させてもらうわね」 ヒカリ「うん | 今夜からは、アスカの傍でベッドで眠ることになる |
結局その後、軍に追われるマナは名を変え、一人で生きる道を選んだのだ。
西暦2019年 6月6日 第三新東京市 葛城宅・・・ 「や~っと色惚けのガキ共から解放されると思うと、ほっとするわ」 「羨ましいなら羨ましいって、はっきり言ったらどう?ミサト」 「私は結婚出来ないんじゃなくて、しないの。
「アスカ! 気がついたのね!!」 「大声出さなくても聞こえるわよ、ミサト。
あなた自身のために。
だが、この日を境に、堰を切ったように彼女の元に同様の手紙が送られてくるようになった。
」 気流の為飛行機が遅れたこともあったが、原因はもっと別にある。
リツコは、はっきりと『難しい』と言った。
一生恩に着るとはこういう事だ。
僕なんか字が汚いから人前に出せないよ。
」 彼女はぴんと立った後頭部の寝癖に気がつかないまま、僕のワイシャツのそでで、目をこすった。
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