2019年9月9日深夜、の枠で三作品まとめて「ポノック短編劇場 ちいさな英雄ーカニと卵と透明人間ー」のタイトルで放送された。
本作の「敵」は卵アレルギーです。
米林監督にとって、少年が主人公の作品もオリジナルの物語もこれが初めて。
米林監督にとって初のオリジナルストーリーで、カニの兄妹の冒険を描いたファンタジー「カニーニとカニーノ」(18分)、高畑勲の右腕として活躍してきた百瀬義行が監督を務め、たまごアレルギーに悩む少年と母親の愛情を描いた人間ドラマ「サムライエッグ」(16分)、多くの宮崎駿作品に携わってきたアニメーターの山下明彦が監督し、誰にも見えることがない透明人間の青年の孤独な奮闘を描いた「透明人間」(13分)という、ジブリ出身の3人の監督が描く3つの短編で構成されるオムニバスアニメ。
果たしてカニーニとカニーノは無事カカを見つけ出すことができるのか? キャスト・スタッフ カニーニとカニーノの声優を務めるのは木村文乃さんと子役の鈴木梨央さんなんですが、正直この作品はほとんどセリフが無いので、あんまり声を聞くことはないですかね・・・。
百瀬監督は、スタジオジブリ作品の中でも高畑勲監督作品での活躍が多く、『火垂るの墓』、『おもひでぽろぽろ』、『平成狸合戦ぽんぽこ』、『かぐや姫の物語』と往年の名作から近年の作品まで、作画監督や構成、演出といった各種重要なポジションで制作を支えてきました。
「サムライエッグ」は小学生男児とその母の卵アレルギーとの闘いを通して生きるという意味を考えさせられる。
挑戦として1つのレーベルを立ち上げようと思った。
今作は、その中の 透明人間(1933)を現代風にリブートした作品となっています。
このままでは宙に浮かんで戻れなくなる主人公の必死のサバイバルをダイナミックなアクションで描くだけでなく、「他人に認識されないことの孤独」「他者との関係性を失った人間の悲しさ」もまた描き出されています。
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